2023.02.07NTTリーグワン2022-23 D3 第6節レポート(WG昭島 49-22 中国RR)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン3 第6節
2023年2月5日(日)13:00 AGFフィールド (東京都)
クリタウォーターガッシュ昭島 49-22 中国電力レッドレグリオンズ

7トライの猛攻で中国RRを圧倒! AGFでの無敗神話はまだまだ続く

初スタメンで2トライの活躍、クリタウォーターガッシュ昭島の北條耕太選手(中央)

東京都調布市のAGFフィールドで行われたNTTジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン3 第6節は、クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)が中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)を49−22で破り、通算成績を3勝2敗とした。これでAGFフィールドではリーグワン初年度から5戦5勝と、いまだ負けなしのジンクスが続く。さらに今季初めてボーナスポイント(3トライ差以上の勝利)を獲得し、ディビジョン3の順位も3位に浮上した。

この試合で輝きを見せたのは、フッカーの北條耕太だ。初スタメンで2トライの活躍に、「ひさしぶりにスタートからだったのでしんどかったです(笑)。スクラムに関してはすべてにおいて勝つことができました。8人全員で組むことにフォーカスしていましたが、そこもできたと思います」と胸を張った。

ただし、ラインアウトについては、「レフリーとコミュニケーションを取ってからは改善できました」と振り返るとおり、試合を通してラインアウトのミスが目立った点は早急な改善が必要だ。

とはいえ、終わってみれば7トライを奪う猛攻で中国RRを圧倒。アタック面でも大きな収穫を得た。特に、スクラムハーフの中村翔とスタンドオフの林田拓朗の絶妙なコンビネーションからいい流れが生まれている。

「ランニングラグビーを実現するために自分が一番走って、いい球を出して、いいアタックをする。それを意識しています。拓朗さんとは練習から常にコミュニケーションを取っているので、あうんの呼吸でプレーできている」(中村翔)

同い年でもある中村翔・林田のハーフ団がいかに試合のテンポを上げられるか。素早いボールの展開はランニングラグビーの肝だけに、今後も二人の出来が試合の結果に直結することになりそうだ。

チーム初キャップの選手も3名(金子隼、山﨑海、横田大輝)が出場し、なにかと収穫の多かったWG昭島。次節は現在ディビジョン3の首位に立つ九州電力キューデンヴォルテクスと荻野運動公園陸上競技場で対峙する。最高の準備をしてホスト3連戦を3連勝で締めくくりたい。

(匂坂俊之/Rugby Cafe)

クリタウォーターガッシュ昭島

クリタウォーターガッシュ昭島のワイクリフ・パールー ヘッドコーチ(右)、石井洋介キャプテン

クリタウォーターガッシュ昭島
ワイクリフ・パールー ヘッドコーチ

「すごく良かったです。中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)はフィジカルが強いタフなチームでした。(中国RRとの試合では)2試合続けて負けていたので、今日は自分たちのラグビーができて誇りに思います」

──スクラム、ラインアウトの評価を教えてください。

「今日の試合はスクラムとラインアウトモールにフォーカスしてプレーしようと話をしていました。それはできたと思います。ただ、前半はラインアウトでミスが多く、スピードあるラグビーができませんでした。ラインアウトについては、まだ新しいシステムを取り入れてから2週間なのでうまくいっていないところもありました」

──次節に向けての課題はどう考えていますか?

「3週連続で試合が続きます。けが人も出ていますし、2連勝したことは素晴らしいですが、マインドセットのところで難しい部分もあります。もう1回、来週に向けてチャレンジしていきたいです」

クリタウォーターガッシュ昭島
石井洋介キャプテン

「今日は自分たちの強みをしっかり出せた試合だったと思います」

──スクラム、ラインアウトが試合のカギになると言っていましたが、そこの印象はいかがでしょうか?

「スクラムに関しては、メンバーが交代しても相手のペナルティを取ることができました。試合をとおして自分たちの強みを出すことができたのかなと思います。ラインアウトのところでは、この数試合はギャップのところで不要なペナルティを与えてしまっています。そこがゲームスピードを遅くしている要因ですが、コミュニケーションをしっかり図ることで解決できると思います。ラインアウトからのモールについては、組めば自分たちでコントロールできていたので良かったです」

──次節に向けての意気込みを教えてください。

「九州電力キューデンヴォルテクスにはここ数試合、勝てていないので、山場になる試合だと思います。しっかり勝利して、もう一段上のチームになれるように、この1週間集中して取り組んでいきたいです。(具体的には)試合をとおして、セットプレーで強みをいかに出せるようにするか。この2試合をとおしてアタックの強みも出てきているので、その部分にフォーカスして練習していきたいです」

中国電力レッドレグリオンズ

中国電力レッドレグリオンズの岩戸博和ヘッドコーチ(右)、西川太郎 共同キャプテン

中国電力レッドレグリオンズ
岩戸博和ヘッドコーチ

「クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)の運営の皆様、ありがとうございました。WG昭島と連続で試合をするというところで、いろいろとフォーカスして、この3週間練習をしてきたつもりでしたが、今日はセットプレーでやられてしまったのと、自分たちのペナルティで自滅してしまいました。この2点が敗戦の要因です」

──3週間ぶりの試合というのは影響しましたか?

「3週間のうち、1週間は休養に充てていました。しっかりと2週間準備できるというプラスの面のほうが大きかったと思います。ただ、東京に入ってくる前日に主力メンバーのエドワード・カーク、森山皓太がけがをしてしまいました。あとは試合直前のアップ中に、この試合で復帰の予定だったCTBの鳥飼誠(22番で出場予定)が骨折するというアクシデントもありました。前日まではうまくいっていたと思います」

──前半でフロントローの二人もけがで交代となりました。ゲームプランが変わってしまったところはありますか?

「二人がけがで交代しましたが、タックルとペナルティの部分をフォーカスポイントに挙げていたので、選手たちの動揺はあまりなかったと思います。基本的にプランを大きく変えることはしませんでした」

──次節に向けての課題を教えてください。

「自分たちがコントロールできるペナルティはなくしていきたいです。ボールをしっかり継続して、フィニッシュのところまでしっかりと落とし込んで、次節に向かいたい」

中国電力レッドレグリオンズ
西川太郎 共同キャプテン

「悔しいです。この3週間、スクラムの修正に力を入れてきましたが、クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)にすごいプレシャーを掛けられて、自分たちのラグビーができませんでした。ペナルティが多くて、前半に攻め込まれる時間が多かったので、そこも反省です。自分たちがアタックしている時間は良いラグビーができていたので、そこはレベルアップしていきたいです。ディフェンスのところは修正して(WG昭島との)次の対戦では勝ちたいです」

──具体的にどういったところがうまくいかなかったのでしょうか?

「スクラムで完全にやられてしまいました。前回対戦のときよりプレッシャーをすごく感じました。前半の最後にトライを取り返して、後半に向けていい流れができて、後半の入りのところでも、いいアタックをすることができましたが、自分たちのミスでWG昭島にトライされてしまいました。WG昭島の反応が一枚上手でした」

──次節に向けての課題を教えてください。

「スクラムを修正していきたいです。いいアタックができているので、継続的にプレーすること。あとはペナルティをなくすことにフォーカスしていきたいです。1回1回の練習を大事して、この2週間しっかりと修正していきたい」

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