2024.02.22NTTリーグワン2023-24 第7節 BL東京 vs 横浜E-見どころ

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン1(交流戦)第7節
2024年2月24日(土)14:05 秩父宮ラグビー場 (東京都)
東芝ブレイブルーパス東京 vs 横浜キヤノンイーグルス

東芝ブレイブルーパス東京(D1 カンファレンスA)

さらなる成長を追い求める25歳のメッセージ
「パワフルなBL東京を見てほしい」

ここまで全勝で2位につけている好調の東芝ブレイブルーパス東京。フルバックの松永拓朗選手はそのすべての試合で先発出場を続けている

東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は2月24日、秩父宮ラグビー場で横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)と対戦する。

開幕6連勝と好スタートを切ったBL東京は約1カ月ぶりの試合となるが、トッド・ブラックアダー ヘッドコーチは「すごく大事な試合。自分たちのスタンダードを上げるためのチャンスだと思っています」と語り、リーチ マイケルキャプテンは「まだまだ成長しないと。厳しくやっていきたい」と闘志を燃やした。

ここまでの6試合すべてにフルバックで先発している松永拓朗は、ボールを持って走った距離を示す「ゲインメーター」でリーグ4位に入っており、切れ味鋭いランでチームに貢献。安定感のあるキック処理、正確なパスも光り、チームにとって欠かせない存在となっている。

それでも、25歳の松永はさらなる成長を追い求めている。

「伸ばしたいのはすべてのスキルです。キック、パス、細かいスキルもそうですが、すべてのスキルをもっと高くして、どんなプレッシャーを受けても冷静にプレーできるようになりたいです」

向上心を持って日々努力を続ける松永にとって、昨季までの同僚だったトム・テイラー(現・九州電力キューデンヴォルテクス)、現在の同僚であるリッチー・モウンガという二人のニュージーランド代表スタンドオフ経験者とのプレーは刺激になっているようだ。

「学ぶことばかりです。一緒にプレーしていても、コーチがグラウンドの中にいるような。冷静にいろいろな選択肢を考えられていますし、僕からしたら『どういう考えの下でラグビーをやっているのか』と不思議に思うぐらいです」

今月に国際交流試合の「THE CROSS-BORDER RUGBY 2024」が行われた関係で、BL東京は試合間隔が空いた状態で、強豪の横浜Eと対戦することになる。

松永は「シーズン中に間隔がこんなに空くのが初めてだったので、試合勘がどうかという不安な部分もありますが、逆にワクワクしている気持ちもあります」と意欲を示し、試合を楽しみにしているファンにメッセージを送った。

「BL東京のエネルギー、フィジカルの強み、ボールを動かし続けてトライにつなげるところ……。パワフルなBL東京を見てほしいと思います」

(安実剛士)

横浜キヤノンイーグルス(D1 カンファレンスB)

意気軒高の“世界に見つかった男”
強い覚悟で上位撃破へ挑む

横浜キヤノンイーグルスの竹澤正祥選手。「THE CROSS-BORDER RUGBY 2024」では際立ったパフォーマンスをみせ、沢木監督も高評価

前節のコベルコ神戸スティーラーズ戦に敗れた横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)が“リスタート”を図る今節は、現在2位に位置する東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)が相手だ。現在5位の横浜Eにとっては、上位戦線に食らいつく意味でも「大事な試合」(竹澤正祥)。今節のBL東京戦は、2月24日(土)14:05秩父宮ラグビー場でキックオフされる。

“世界に見つかってしまった”。2週間前にニッパツ三ツ沢球技場で開催された「THE CROSS-BORDER RUGBY 2024」第3戦のブルーズ戦。後半23分に途中出場した竹澤は、鮮烈なパフォーマンスで観る者を魅了した。果敢なボールキャリーでスペースを突いた竹澤は1トライも奪取。何度も相手陣地を切り裂くアタックに酔いしれたニッパツ三ツ沢球技場のファンは、興奮を隠し切れなかった。試合後、殊勲の竹澤は沢木敬介監督からこんな声を掛けられたという。

「シンプルに『良かったよ』と言っていただけました。ただ、良かったパフォーマンスを継続して一貫して出さないといけない。次の試合でも活躍できるように、という気持ちで練習しています」(竹澤)

沢木監督が直接選手に賞賛の声を届けることは珍しい。そのため、竹澤は「素直に褒めてくださってうれしいです」と謙遜していた。

ブルーズとの激闘から約2週間。今週末はNTTジャパンラグビー リーグワン2023-24に戦いの場を戻す。チャンピオンを目標に掲げるチームにとって、これ以上、上位に離されるわけにはいかない。2位のBL東京を追走する意味でも、今節は“ビッグマッチ”だ。ウイングで先発予定の竹澤は言った。

「ブルーズ戦はとてもレベルが高いところで試合ができました。BL東京戦はブルーズ戦のようにスペースを攻略できるように、周りとコミュニケーションを取りながらボールを受ける回数を増やしたい。またブルーズ戦で得た自信をBL東京戦につなげて、ブルーズ戦以上のパフォーマンスを発揮したい」

東の日本ラグビーの“聖地”で上位撃破を──。竹澤の言葉には、強い覚悟が詰まっていた。

(郡司聡)

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