2025.03.27[日野RD]俊英のデビュー戦は憧れの花園。指揮官が彼を起用する意味とは?

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン2 第10節
2025年3月29日(土)14:30 東大阪市花園ラグビー場 (大阪府)
花園近鉄ライナーズ vs 日野レッドドルフィンズ

日野レッドドルフィンズ(D2)

リーグワン初出場を控えて。日野レッドドルフィンズの石本拓巳選手

日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)は今節、東大阪市花園ラグビー場で行われる花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)とのビジターゲームに臨む。第2節での両者の対戦はともに6トライを奪い合って38対38のドロー。決着をつけるために両チームにとって絶対に負けられない試合となった。

その重要な試合での背番号15、フルバックの先発に石本拓巳が大抜擢された。出場すれば、石本はこれがリーグワンの初キャップ。日野RDではゲーム形式の練習時には“ドライバー(主力組)”と“ナビゲーター(リザーブ組)”に分かれて対戦するが、石本は今週頭からドライバー組に入り、「もしかしたら出場があるかも、と思ってドキドキしていました」と緊張しながら練習していたことを正直に語った。しかし、木曜の練習で先発メンバー入りを知らされると、「先輩たちからは『思い切ってプレーするだけだから』と声を掛けていただきました。いまは完全に『自分のプレーをするぞ』と吹っ切れています」。聖地・花園での躍動をイメージし、戦う気持ちへと完全にスイッチが切り替わった。

「ランニングのスピードやキャリーの部分が強みだと思っているので、しっかり自分の強みを生かしてアタックしていきたい。花園Lには体の大きな選手も多いですが、しっかりヒットして、当たり負けないように勝負していきたい」と石本はデビューの瞬間を心待ちにしている。

苑田右二ヘッドコーチは「(前節から)ショートウィークでの3連戦目でもあるので、フレッシュな選手の起用がチームに勢いをもたらすことを期待して石本の先発を決めた」という。「新たな力がチームに宿ることは非常に良いこと。石本らしく、スピードを生かしたアタックで躍動し、チームに勢いがもたらされれば、よりチームの循環が良くなる。そういう意味では、選手たちにはわれわれコーチ陣がよりアグレッシブな選択をしたと捉えてもらいたい」と話した。

石本自身もその期待に応えるべく、準備は万端だ。

「とにかく目の前のやるべきプレーに集中して、きっちりやり切る意識で戦う。難しいことは考えずに淡々と自分の得意なプレーを迷わずに思い切ってプレーするだけです。高校生のころからずっと花園で戦うことを想像していたので、花園のグラウンドに立てることはとてもうれしい。ファンのみなさんの応援に応えて全力でプレーして、勝って、日野に帰ってきたいと思います」。日体大荏原高校から東洋大学を経て、昨季、日野RDに入団した俊英がついにリーグワンデビューを果たす。

(関谷智紀)

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