2025.04.17[S愛知]持ち続けた情熱、そして友への対抗心。リーグワンデビューに至る数奇なストーリー

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン2 第12節
2025年4月19日(土)14:30 柏の葉公園総合競技場 (千葉県)
NECグリーンロケッツ東葛 vs 豊田自動織機シャトルズ愛知

豊田自動織機シャトルズ愛知(D2)

リーグワン初キャップなるか。豊田自動織機シャトルズ愛知のプロップ、平林龍磨選手

9連勝で首位を走る豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)は、ビジターゲームで2位・NECグリーンロケッツ東葛と対戦する。好調を維持するチーム同士、見ごたえのある試合になることは間違いない。

今節に向けて徳野洋一ヘッドコーチは「前節は後半に途中投入した選手たちのインパクトに課題が残ったので、試合に出るメンバー、出ないメンバーも含めて選手全員の努力が大事」だとキーポイントを話す。

そんな重要な責務を担うリザーブメンバーからリーグワン初キャップを刻もうとしているのは、2023-24シーズンに白鷗大学から加入した平林龍磨。初キャップを見据えて「うれしさと緊張が半分ずつですね」と率直な感想を語る男には、ここにたどり着くまでにさまざまなストーリーがあった。

父と兄の影響で5歳からラグビーを始めた平林。ただ、高校卒業と同時にラグビーは引退するつもりだった。しかし、「進学先の白鷗大学のラグビー部を見学しに行ったら、なぜかそのまま練習に参加させられて、入部することになりました」。

少し変わった理由でラグビーを続けることになったが、その情熱は消えることなく、4年間を過ごす。「小さいころからラグビーの試合を観るのが好きで、漠然とリーグワンでプレーしたいという気持ちはあったけど、現実的に考えると……。とても(プロ選手に)なれないなという気持ちもあり、葛藤がありました」。

しかし、ここでも平林のラグビー人生を変える出来事が。「宇都宮ラグビースクールで同期だった、八木澤龍翔が静岡ブルーレヴズに加入することが決まりました。当時ともに頑張ってきた選手がリーグワンの舞台に行くことが悔しくて、自分もあきらめ切れないと思いました」。

ラグビー選手になることが、明確な目標に変わった瞬間だった。「とにかく必死だった」という練習会を経て、S愛知へ加入してからも、最初は壁にぶつかった。それでも、毎日欠かさずジムトレーニングを行うなど努力を怠ることはなかった。「練習は日課みたいなものなので」。少しずつだが着実に、成長を遂げてきた。

「試合になればミスをすると思います。でも後悔はしないように、自分らしいプレーにどんどんチャレンジしていきたいと思います」

ラグビーに対する情熱を持ち続けたからこそ、訪れたチャンス。恐れることなく、アグレッシブに戦い抜いてほしい。

(齋藤弦)

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