2025.05.08[S愛知]貫きとおしたチームファースト。“シェルパーズ”のファーストキャップを見逃すな

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン2 第14節
2025年5月10日(土)12:00 ウェーブスタジアム刈谷 (愛知県)
豊田自動織機シャトルズ愛知 vs 花園近鉄ライナーズ

豊田自動織機シャトルズ愛知(D2)

リザーブとしてメンバーに選ばれた、豊田自動織機シャトルズ愛知のフリッツ・ヤンケタヴァナ選手

前節の勝利でディビジョン2の優勝とD1/D2入替戦進出を決めた豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)は、レギュラーシーズン最終戦をホストスタジアムであるウェーブスタジアム刈谷で迎える。相手は2位の花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)だ。

目標としているD1昇格への挑戦権はつかんだ。D1/D2入替戦に万全を期して臨むため、この試合もチームとして成長を遂げる機会にしたい。花園Lは勝利を収めればD1/D2入替戦への進出が決定するため、何としてでも勝ちにくる。そういった相手に対して、真っ向からぶつかることのできる絶好の機会だ。

そんな重要な試合でファーストキャップを獲得する可能性があるのが、今季からS愛知に加入したフリッツ・ヤンケタヴァナだ。ニュージーランド生まれオーストラリア育ちの21歳。201cm/116kgと恵まれた体格をもつ、将来性抜群の選手である。

「この日を長い間待っていました。今季中のデビューを目標としていたので、それを達成できそうでうれしいですし、ここからが新たなスタートだと思っています」

今季、S愛知は試合に出場しないメンバーのことを「シェルパーズ」と呼んでいる。「シェルパ」とは、登山において、登山者の荷物運びや案内役を担う人々のことを指す登山用語だ。S愛知はD1昇格という一大目標を山に例え、チーム一丸で山頂を目指している。

その“シェルパーズ”の中で、ひと際存在感を放っていたのがフリッツだ。「試合に出場するメンバーが最高の準備をして試合に臨むため、“シェルパーズ”も最高の準備をする必要があります」。

しかし、ただの練習相手となるだけでは、より高いレベルでの成長は望めない。試合に出るメンバーと切磋琢磨する中で、数々の学びを得た。「お互いに良い影響を及ぼし合っている」からこそ、S愛知はD2の優勝チームとなったのだ。

「コーチ陣から求められている、相手を支配してハードにボールキャリーをするところを試合で見せたいと思っています」

試合に出られなくとも、チームに貢献するためにできることがある。それを探求し続けた男の、勲章のファーストキャップを見逃すな。

(齋藤弦)

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