NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン3 第15節
2025年5月11日(日)12:00 AGFフィールド (東京都)
ヤクルトレビンズ戸田 vs ルリーロ福岡
ヤクルトレビンズ戸田(D3)

今季限りでジャージーを脱ぐミスターレビンズ、西條正隆がディビジョン3最終節となる今節のルリーロ福岡戦に今季初めてメンバー入りを果たした。
「タフマンズ(バックアップメンバー)も含めて全員でレベルアップできたからこそ、いまがあると思える1年でした。この日のためにやってきたし、やるしかありません」
ヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)とともに丸18年。まだ選手寮もグラウンドもいまの半分ほどの大きさだったころから、「やるからにはラグビーを楽しみながら上を目指そう」と時間を紡いできた。仕事から離れ、1日の最後にラグビーに没頭できるL戸田は掛け替えのない人生の居場所だった。
30歳のときに引退が脳裏をよぎったことがある。肩を手術した影響でウイング一筋ではいかなくなり、慣れないフランカーへポジション変更を模索することに。当時、引退を決めた同期のフランカー、太田晴之(現L戸田GM補佐/コーチングアドバイザー)から手解きを受けたことはいい思い出だ。グラウンド外では苦しくても1日5食や6食を無理矢理にかき込んで筋肉の鎧を10kgほど増量した。当初はモールを組んだときに過呼吸になるなど、別世界への適応に苦労したが、これでラグビーを続けられる、との思いが勝っていた。
数年前、東京ガスとの(トップイーストリーグ)最終戦に敗れてリーグワンへ参入できなかったときは潮時に思えたが、「まだまだ一緒にやりましょうよ」と声を掛けてくれ、労を分かち合った戦友たちの存在が背中を押した。「中途半端にやるんだったら辞める。やるんだったらとことんやろうよ」。この数年はそんな妻の言葉が一番の支えだった。そうして練習グラウンドに立てば、20代の若手選手にもまだまだ負けられないとの闘志が足を動かした。
今節のグラウンドに立てば、リーグワンの舞台で初キャップを刻むことになるが、西條には大事にしたい思いがある。L戸田にはほかにもずっとリーグワンの舞台に立ちたいと努力してきたメンバーが多数いるということ。
「だからこそ、『西條さんが最後に出てくれて良かった』と思ってもらえるようなプレーをすることが絶対だと思っています。不甲斐ない試合は絶対にしたくないし、ここで中途半端をやってしまったら、この年齢までラグビーをやってきた意味がない。最後に自分のプレーを見せつけて、『40歳でもまだまだいける』と言われるくらい、走り回って、タックルして、チャンスがあればトライをして、最後に勝って、みんなで笑って終わりたいんです」
すべてを出し切る覚悟はできている。ミスターレビンズが、これまでの感謝の思いを込めて、憧れ続けたリーグワンの舞台に立つ。
(鈴木康浩)