NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第6節
2026年2月21日(土)12:00 ヤンマースタジアム長居 (大阪府)
レッドハリケーンズ大阪 vs 日本製鉄釜石シーウェイブス
レッドハリケーンズ大阪(D2)
レッドハリケーンズ大阪には、ストイックに筋トレに取り組む“坂本軍団”なるものがある。その一派を率いる坂本洋道が「かなり追い込むので、キツくなればだいたいみんな途中で(筋トレ道具を)置きたがるけれど、最後までやり抜き、あとで手を見たら血まみれになっていた。こいつはやれる」と唸り、「愛弟子の一人として信頼している」若手選手がいる。昨季アーリーエントリーで加入し、今季は社会人として初めてのシーズンに挑んでいる安部駿亮だ。
血が出るぐらいであれば、痛みを認識していないはずもない。なぜ途中でやめなかったのか。
入社試験の面接で、安部の評価は高かった。社業にも真摯に取り組む。事あるごとにコーチ陣や先輩たちの名前を出しては、感謝を表す。けれど、思慮深く礼儀礼節を重んじる真面目な性格であるがゆえに、新しい環境でどれくらい踏み込んでいいか分からず、加入当初は少し馴染み切れていないような感覚があった。そこに「居場所を作ってくれた」のが坂本だ。安部は坂本への感謝の気持ちを「一所懸命にがんばることで」示したかったのだという。
その不器用なまでのひたむきさはグラウンド上でも見られる。大分舞鶴高等学校でラグビーを始める前は、長距離走と砲丸投げの陸上選手だった。松川功ヘッドコーチが「キックチェイスやコリジョンのところで走れる選手。チームのために動き続けられる能力が高い」部分を評価していた一方で、安部は「コーチ陣からフィールド面でほかの選手との差」について指摘を受けていると話していた。どうやら長距離走で培った力を出しすぎてしまう場面もまだあるようだ。
安部は、同じプロップで3番に入る「フィールド面でのスキルも高い指田(宗孝)さんを目標にしている。学んで吸収し、いずれは超えていきたい」と話していた。そうした思いもあって、おそらく筋トレの件と同様に、目の前にあることに対して自分のできることがあれば全力を尽くそうとしてしまうのだろう。そして、できそうなことも見つけてしまう。模範としたい、素晴らしい人柄だ。ただ、見ている側は少し心配でもある。なんでも一所懸命にやろうとしてしまわずにバランスを見て遂行することは、これから成長していける部分だとも言えるのだろう。
「何か一つ、強みで居場所を作らないといけないと思っていた」加入当初に評価を受けたのが、スクラムだった。青山学院大学時代にも自信をもっていたが、加入後は先輩たちから学び、一人では押せないスクラムから「チームというものを感じて」日々の成長と試合出場を重ねている。今節もまた、チームの一員であることを感じながら、“居場所”でひたむきに力を尽くす。
(前田カオリ)



























