NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第11節(交流戦)
2026年3月14日(土)12:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs 埼玉パナソニックワイルドナイツ
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(D1 カンファレンスB)
10年目、そしてチーム100キャップ。クボタスピアーズ船橋・東京ベイの海士広大選手「家族のため、ですね」
海士広大にとってラグビーを続ける理由は、とてもシンプルだ。
2017年にクボタスピアーズ(当時)に入団して、今年で10年目。チームとともに歩んできたキャリアの節目として、今節の埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)戦でチーム通算100キャップに到達する見込みだ。
2017年に入団してからの約10年で、チームは確かな進化を遂げてきた。海士が振り返るのは、練習の解像度が明らかに上がったことだという。
「クリーンアウトなら相手を倒し切るまで行くとか、ラインアウトならフルリフトで一番いいポジションまで持っていくとか。細かいところまで徹底してやるようになりました」
入団当初はそこまで詳細に突き詰める文化はなかったという。だが年月を重ねる中で、「どう戦うべきか」をチームとして言語化し、スタンダードを高めてきた。その積み重ねが、現在のクボタスピアーズ船橋・東京ベイの土台を形づくっている。
2023年までチームに在籍していたアランド・ソアカイ 元アシスタントコーチの存在も、その変化に大きく貢献した。ソアカイは選手たちに「なぜラグビーをするのか」を問い掛け、「誰のためにプレーしているのか」という自分自身の“Why”を言葉にする時間を設けてきたという。
その問いに向き合う中で海士が見つけた答えがある。
「やっぱり僕は家族です。応援してくれて、熱くなってくれたらうれしいです」
今年で2歳になる子供は、ラグビーの試合がテレビに映ると「パパ」と言う。まだ本当に自分を指しているのかは分からない。それでも、その一言が海士の背中を押している。
節目のチーム通算100キャップが懸かる次戦の相手は、これまで何度も苦杯をなめさせられてきた埼玉WK。規律の取れた守備と試合運びで知られる難敵に対し、海士も「苦しい試合になるイメージはあります」と率直に語る。事実、埼玉WKにはまだ、レギュラーシーズンでは一度も勝つことができていない。
それでも、チームとしての手ごたえは確実に変わってきたという。昨季、引き分けに終わった試合などを通じて、戦い方のイメージが見えてきた。
「セットピースで優位に立てれば、チームとしても勢いづいていく。そこで勝てれば『いける』と思ってやっていました」
今回のメンバー入りについては、自身でも驚きがあったという。確かに、今季は思うようなプレーを出せた試合ばかりではなかった。それでも長く積み上げてきた信頼が、今回の起用につながったと感じている。
「使ってもらっている以上、その期待に応えないといけない。自分の仕事をしっかり遂行していこうと思います」
家族が見守るスタンドの前で迎える、チーム通算100キャップの節目。海士は、今回も自分の役割を果たすためにグラウンドへ向かう。
(藤本かずまさ)



























