NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第11節(交流戦)
2026年3月15日(日)14:05 パロマ瑞穂ラグビー場 (愛知県)
トヨタヴェルブリッツ vs 浦安D-Rocks
浦安D-Rocks(D1 カンファレンスA)
80分間のゲーム中、誰よりもボールに触れるポジションであるスクラムハーフでありながら、小西泰聖は苦笑いを浮かべて言う。「僕、球技が苦手なんですよ」。そして、まさかの“カミングアウト”は続いた。「『特技=ラグビー』だと思ったことはないですし、丸いボールが苦手です。ほかの競技もさっぱりで、野球で言えば上投げはできないですし、打つ動作もそうですね……。最近ゴルフを始めたんですけど、もう伸びシロがいっぱいですよ(笑)」。
では、小西はなぜラグビーの道を選び、ここまで続けてきているのか。それは“ラグビーが好き”だからである。
「向き、不向きではなく、好きかどうかでラグビーを選びました。自然とラグビーが好きだったんですよね。どうしてかと考えると、周りにいるラグビーをやっている人間がすごく好きで、各カテゴリーで出会う同期や先輩・後輩を含めて、ずっと一緒にいたいと思う人たちと出会えたからです」
中学生までは陸上競技と並行してプレーしていたが、高校からラグビーに専念した理由もそう。「個人競技と団体競技を同時にやる時間はプラスでしたけど、陸上でもリレーが好きだったようにチームスポーツのほうが好きでしたね」。そのタイミングでスクラムハーフとも出会う。当初は、陸上で培った脚力を存分に生かせるウイングやフルバック、中学年代まで務めていたスタンドオフでのプレーを希望していたが、進学先は高校ラグビーの名門・桐蔭学園高等学校。藤原秀之監督からの「ハーフをやれ」の言葉とともにいまのキャリアがスタートした。
そんな小西が、ラグビーをやっていて一番好きな瞬間は、やはり“チームを感じられる”ときにある。
「試合に出られないメンバーもいる中で、チームを代表するプレッシャーも責任もありますけど、その中で勝ってグラウンドにいる23人で喜ぶことも、ノンメンバーと一緒に『1週間お疲れさま』と労うことも、スタンドにいるファンや家族と喜び合うこともそうですね。あの瞬間が好きです」
約2カ月、チームが勝利から見放されている中、小西は今季2度目の先発の機会をつかんだ。「マジで勝ちたいので責任重大だなと思っています。当然、プレータイムが長ければいいプレーもあるし、ミスは起こるだろうけど、そこで一喜一憂せずにとにかく目の前のプレーに全力でやることを行動で示していければと思います」。
少し気まぐれな楕円球を大好きな仲間たちと全力で追いかけ、全員で勝利をつかむ。その瞬間に、小西がラグビーを続ける理由が詰まっている。
(須賀大輔)



























