NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第12節
2026年4月11日(土)12:00 海老名運動公園 陸上競技場 (神奈川県)
ヤクルトレビンズ戸田 vs マツダスカイアクティブズ広島
ヤクルトレビンズ戸田(D3)
今シーズンようやくつかんだリサーブメンバー。ヤクルトレビンズ戸田の上片風馬(うえかたふうま)選手は16番で出場の機会を待つ(Photo:Doi Masanori)ヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)の上片風馬が今節のマツダスカイアクティブズ広島戦(以下、SA広島戦)で今季初めてメンバー入りを果たした。
これがラストチャンス――。そう覚悟を決めて臨んだ3月下旬の日野レッドドルフィンズとのトレーニングマッチで、上片はすべてを出し切った。タフマンズ(公式戦ノンメンバーの呼称)の一員として出場したこの試合で、上片は求められるタスクを安定的にこなしつつ、泥臭く走り、激しく体を張り続けた。その熱量と執念が、指導陣の目に留まった。
昨季は開幕戦でリザーブ入りするなどシーズン中に6試合に出場した。今季は「開幕戦からメンバー入り」を目標に掲げながらも、ここまでチャンスをつかみ切れずにいた。長い準備期間の中で、フラストレーションが募った。
「チームが大差で負けたとき、連敗が続いたとき、『必ず自分がこの流れを変えるんだ』という思いがどんどん強くなっていました」
日野RD戦が近づくにつれ、その思いは頂点に達した。ほかのタフマンズのメンバーにも同じような闘志がみなぎっているのを感じた。誰もが共有する覚悟――。日野RD戦で結果を出せなければ、今季のリーグ戦出場は絶たれるかもしれない。そのラストチャンスに、上片はすべてを懸けた。
自身を「優しさの塊」と自覚する。普段の練習や過ごし方に、人に譲ってしまう優しい性格がどうしても出てしまう。だが、生き残りを懸けたポジション争いでは、その優しさがプラスに働くとは限らない。
「だからこそ、試合では自分を奮い立たせ、我を出そうと決めていました。熱いプレー、体を張るプレーを絶対に出そうと」
練習では見えなかったその熱さが、日野RD戦で顔を覗かせた。そして上片は認められた。
『報われるまで努力することが本当の努力――』。中学生のころに好きだったスポーツ漫画のセリフに衝撃を受け、以来ずっと胸に刻んできた。今季、試合に出られず苦しい時期もこの言葉を握りしめ続けた。
「まだ報われたとは思っていません。次の試合で結果を出して、リーグ戦の最後まで出続け、チームを勝たせる。それが現時点での最終目標です」
今節のSA広島戦に向けて、上片は心を決めている。
「とにかく走って、体を張って、チームのピンチを救うようなプレーを見せます。タフマンズ代表として、その姿勢をみんなに見せたいと思っています」
(鈴木康浩)



























