NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第14節
2026年5月3日(日)12:00 アースケア敷島サッカー・ラグビー場 (群馬県)
ヤクルトレビンズ戸田 vs 中国電力レッドレグリオンズ
ヤクルトレビンズ戸田(D3)
今節の中国電力レッドレグリオンズ戦にヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)のプロップ、ベテランの徳重元気が9試合ぶりにメンバー入りを果たした。
「チームとしても個人としても、思い描いていたシーズンではなかった。ここまでの思いをしっかり出せればと思っています」
今季はけがの影響もあり、出場機会の少ない中堅や若手選手と触れ合う機会が増えたが、むしろ貴重な時間だった。若手が溜め込む悔しさに寄り添い、「俺が若いころはな」「出られない時間も将来必ず糧になるよ」と前向きな言葉を掛け続けた。それがベテランとしての自分の役割だと思っていた。
だが、数週間前、徳重自身の心を動かす出来事があった。同じくノンメンバーだった太田景親を気に掛けてご飯に誘った際、太田が若手に対して「俺は試合に出たい。お前らももっとガツガツいけ」と熱く語り掛ける姿を見た瞬間、ハッとさせられた。
このままじゃいかん──。
コカ・コーラレッドスパークス時代、若かりしころの徳重は上のステージでプレーすることを見据え、出られない時期には監督に「俺のほうがスクラムは強いじゃないですか」と食らい付くほどだった。その後、秋田ノーザンブレッツを経て、行き場を失いかけていた時期に声を掛けてくれたL戸田に2023年に加入する。
「自分のことを拾ってもらい、リーグワンでプレーさせてもらっている。本当に感謝しかないんです」
その思いを胸に献身してきたし、L戸田の選手たちが仕事とラグビーを懸命に両立する姿をずっと誇りに思ってきた。だから今季は試合に出られずともチームが勝つために、周りがやりやすいようにサポートできれば。そんな思いに大きく傾いていた。
「でも、そうじゃないなって。ラグビー選手として試合に出ることにもっとこだわらなければいけない」
試合に出続けている同い年の多田潤平が「けがの状態はどう?」と度々気に掛けてくれていたのも、いま思えば「早くこっちに来いよ」というメッセージだったのかもしれない。
トップリーグ・リーグワン通算出場キャップ『50』は開幕前に意識していた数字だ。あと2試合に迫るが、徳重は「お情けで出してもらうようなことは好きじゃないし、調子が良い選手が出るべき」と目の前のゲームしか見ていない。自分のパフォーマンスで試合出場をつかみ取る。徳重は燃えたぎるものを握り締める。
「みんな、体が痛かったり心もきつかったりすると思います。残り2試合、試合に出るメンバーだけではなく、全員でやるしかないと思っています」
けが明けの復帰戦。35歳のベテランが今度はグラウンド上で仲間たちを熱く盛り立てる。
(鈴木康浩)



























