2026.04.24[江東BS]地元・大阪で迎える大一番。積み重ねてきた自らの強さはスクラムで体現する

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第12節
2026年4月25日(土)14:30 東大阪市花園ラグビー場 (大阪府)
花園近鉄ライナーズ vs 清水建設江東ブルーシャークス

清水建設江東ブルーシャークス(D2)

今シーズン初めてメンバーに選ばれた、清水建設江東ブルーシャークスの山本泰之選手(ヘッドキャップ)(提供:清水建設江東ブルーシャークス)

ディビジョン2で現在3位につける清水建設江東ブルーシャークス(以下、江東BS)は今節、首位・花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)と対戦する。今季のレギュラーシーズンは残り3試合。チームの目標であるD1/D2入替戦進出に向け、負けられない一戦だ。

そんな中、山本泰之が今季初のメンバー入りを果たした。今季の江東BSが強化してきたポイントの一つがフィジカル。吉廣広征ヘッドコーチ兼マーケティングリーダーは、その体現者の一人として山本に期待を寄せる。とりわけスクラムにおける強さは、山本の持ち味だ。

江東BSには、「メンバー外」という言葉は存在しない。「メンバー入りした選手」と「メンバー外の選手」を表す言葉を毎シーズン、独自に作っている。今季はメンバー入り選手を『Wavys』、メンバー外選手を『Sparks』とした。全員で同じ方向を向き、メンバーに入らなかった選手たちも仮想敵として練習に本気で取り組む中で「メンバー外」という言葉はふさわしくないという思いから始まった伝統である。

今季の山本は、ときおりバックアップメンバーとしてWavysになることはあるものの、Sparksとしての時間が長かった。それでも、と山本はきっぱり言い切る。

「(気持ちが)折れそうになったことはないです」

試合に出場できないことに落ち込むことはあるものの、ネガティブな思考に陥っている暇はないのだという。『追いつき、追い越せ』の精神で練習に励む。オフの日の過ごし方をとっても、筋力トレーニングのためにグラウンドに通い、ラグビーのことを考えてきた。

そのメンタリティーはどこから来ているのだろうか。

「やっぱり、ラグビーが好きなのかなって思いますし、ここまでラグビーをやってきた過程で学んだことかなと思います」

ラグビーキャリアを振り返ると、特に天理大学時代はメンバーの入れ替わりが激しかった。限られた椅子を巡る激しい争いの中で、「挫折している暇はない。試合があるなら前向きに努力しなければならない」という思考が自然と身に付いた。そんな4年間を過ごすうちに、いつしか山本のラグビー観として培われていったのだ。

さらに、当時からいまも続けていることがある。練習後の自主練で必ず行う、天理大学伝統のメニュー、『肩車』だ。スクラムに必要な要素が詰まっているといい、100kgを超えるチームメートとともに欠かさず続けている。その積み重ねこそが、いまの強さの土台だ。

今節の舞台は、山本にとって縁のある場所だ。小学生のころ、大阪中央ラグビースクールに所属していた彼が初めて公式戦に出場したのが、東大阪市花園ラグビー場だった。「当時、高校ラグビーに憧れていたので、テレビで見ていた世界でした」。記憶は曖昧だと笑うが、その場所で再び戦う意味は小さくない。

チームとしても、自身にとっても、大一番。今回の起用に、積み上げてきたもので応えられるか。

そのすべては、スクラムで体現される。

(奥田明日美)

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