2022.04.01NTTリーグワン 2022 D1 第11節レポート(静岡BR 25-26 埼玉WK)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第11節 交流戦
2022年3月27日(日) 14:30 IAIスタジアム日本平 (静岡県)
 静岡ブルーレヴズ 25-26 埼玉パナソニックワイルドナイツ

埼玉パナソニックワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督(左)、坂手淳史キャプテン

埼玉パナソニックワイルドナイツ
ロビー・ディーンズ監督

「ここで試合を開催できたことを心から嬉しく思います。このような素晴らしい会場、雰囲気の中で試合ができ、試合自体もファンの方を楽しませることができたと思います。勝利を勝ち取るためにはハードワークが必要でその結果、手にできたのだと思います。
ブルーレヴズさんは非常に洗練された判断とモメンタムを持ったアタックで我々も苦しめられました。後半、自分たちのラグビーを取り戻せてハードワークをした結果、勝利を飾れたことが今日の成果だと思います。今シーズンはラグビー以外にも厳しいスタートで苦しいこともあったが、そこからラグビーができるようになったことを嬉しく思います」

──メンバー編成はどういう狙いがあったか。今日のパフォーマンスをどう感じるか。

「現在チームの中で怪我人が多くなり、その中で編成したメンバーです。毎週残されたメンバーの中でベストな布陣を組むというのがコーチスタッフの共通した狙いでした。リーグワン6連戦という中で選手に負荷がかかっているが、今日トライを取ったジャック・コーネルセンは全試合出場しているし、選手によって出場時間が違っていて、非常に多い時間出場している選手もいれば怪我をしてしまっている選手がいるのも事実。チームの方針として毎週ベストなメンバーで布陣を組むというスタンスは守り試合を続けていくだけです。ディラン・ライリーも非常に長い時間出場していて成長が見て取れるのも嬉しく思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
坂手淳史キャプテン

「素晴らしいスタジアムでゲームができ、芝生も良くスクラムも組みやすかったです。またこのグラウンドでラグビーがしたいと思いました。ゲームに関してはたくさん難しい場面があり、ペナルティも多く反省すべき点がありましたが1点差で勝つことができ次につながる結果だったと思いますし、1週間体を休めて自分たちのラグビーを見つめ直したいです」

──厳しい試合だったが、その原因は。堀江選手と交代したときに伝えたことはあるか。

「ゲームが難しくなった要因としてはいろいろありますが、ペナルティが一番の要因で、そこでエリアを獲得できず、ノックオンなど小さいミスがあったので前半自陣でプレーすることが多くなりました。堀江さんと変わるときはスクラムのことで少し話した程度でチームのコントロールの部分は任せました」

──ブルーレヴズの戦い方は予想通りだったか。

「ブルーレヴズさんはセットプレーからゲームを動かしてくるのは分かっていましたし、前半ペナルティで勢いを与えてしまったのでそこは反省すべき点です」

──前半スクラムでペナルティが多かったのは、レフリーとの疎通がうまくいかなかったのか。

「スクラムではレフリーは難しい判断があったと思います。バックスがペナルティが起こったときに早く戻るよう教えてくれました。ラグビーは次のプレーが続いていくので、ペナルティが起きた時にどうコミュニケーションを取るかを大いに修正すべき点だと思いました」

──ライリー選手がシンビンになってしまって1人減った時にどうコミュニケーションを取ったか。

「イエローが出てしまったのは仕方ないことで、そこから不用意なペナルティは少なくしようと確認しました。あの10分間は自分たちはそれほどきつくなかったので、選手間で意思統一をしてプレーできたと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツの稲垣啓太選手(左)、松田力也選手

埼玉パナソニックワイルドナイツ
稲垣啓太選手

「納得いかないこともありましたが、結果、競った試合を勝ててよかったとチームとして喜びたいです。次の試合まで1週間以上空くので課題を修正できればチームとして上に昇っていけると思います」

──このスタジアムの芝についてどう感じたか。

「とてもよかったです。昨日は雨でしたがピッチを触ってみるといい状態でしたし、今まで試合をしてきた中で3本の指に入るくらいいい芝でした。このスタジアムで試合をするのは初めてでしたが、終始エンターテインメント性を感じました。ラグビー+エンタータインメントが周知されればラグビーに興味を持ってくれる人が増えると思います」

──スクラムに関して前半難しいところがあったと思うが、どのように修正したか。

「お互いのチームが思っていたと思います。基準が最後まで分かりませんでしたが、判断をするのはレフリーなので、選手は対応していく必要があります。対応することでチームは良くなっていくと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
松田力也選手

「タフなゲームに勝つことができ、自分たちが目指していることに向かっていけるとポジティブに捉えています。相手のホームということでプレッシャーはあったが、チーム一丸となっていいゲームができました。この勝利は次のステージに繋がる勝利だと思いますので一つ一つ生かしていき、まだまだレベルアップできると感じています」

──80分なかなかリードできなかったが、どれくらい自分たちで落ち着いていられたか。

「リードされている時間が長かったのですが、自分たちの役割をしっかり話しました。焦りもなく、一つ一つ詰めていければ逆転もできると思っていたので、最後の選択もタッチからモールの判断に自信があったので冷静にプレーができました」

──連戦が続き、疲労感やプレッシャーも含め、判断に影響はあるか。

「疲労感はみんなあると思います。少なからず痛いところもありますがそれは相手チームも同じだと思います。判断のところはゲームを重ねることで経験が重ねられていますし、自分自身のレベルアップにもなっています。怪我もなく、いい準備ができていることがゲームにもつながっていると思います」

静岡ブルーレヴズの堀川隆延監督(左)、大戸裕矢キャプテン

静岡ブルーレヴズ
堀川隆延監督

「この素晴らしいスタジアムで(昨シーズンの)チャンピオンチームの埼玉パナソニックワイルドナイツさんと80分間、選手たちは素晴らしいパフォーマンスをしてくれたと思います。今日初めてラグビーを見に来たというお客さんもいらっしゃったと思いますが、ラグビーというスポーツの良さを感じ取っていただけるような80分間だったのではないかなと思っています。
勝敗に関しては、1点差ですけれども、これが現状だと思います。宮崎の合宿での50対0という敗戦を受けて、そこから今日1点差で負けはしましたけれども、今本当にこのチームはレヴズスタイルという自分たちの新しいスタイルを築き始めて、成長してきていますし、自分たちの潜在能力を今日見せようと、選手たちは80分間ハードに戦ってくれたと思っています。
まだまだこれから成長していけるチームだと思いますし、選手たちがその点は一番感じていると思いますが、まずはBYE WEEKがあるので、しっかり体を休めて残りのゲーム、まずは次のリコーブラックラムズ東京戦に向けて、今日以上のパフォーマンスができるようにいい準備をしていきたいと思っています」

──前半の流れと後半の変化はどんな風に感じられたのか。

「前半は自分たちのゲームプランをしっかり遂行できました。しっかりエリアを取って、埼玉パナソニックワイルドナイツさん相手に攻めすぎない、チャンスを見極めるということ、そのようなゲームコントロールがうまくいきました。後半は、キックオフ直後の失点などがまだまだ課題ではないかと思います。数字に見える課題があると思うので、そこをこれから修正していきたいと思います」

──今後、ファン層を拡大していく上で必要なことはどんなことだと思うか。

「我々は今(静岡県)西部にいますが、中部、東部でこのようなゲームを開催することができれば、より多くの方に来ていただけると思いますし、東部で合宿をするなど、静岡県全エリアでラグビーが展開できるようなことも考えていかないといけないと思いますし、まずは何よりそこで勝つことがやはり全てではないかと思いますので、自分たちのホストゲームでしっかり勝利を一緒に分かち合えるように努力していきたいと思います」

静岡ブルーレヴズ
大戸裕矢キャプテン

「本日は、このような状況の中で試合開催をしていただき、本当にありがとうございます。そして、このIAIスタジアム日本平で試合を開催するにあたって、スタジアムづくりであったり、様々なことを支えてくれた関係者の皆様に、本当に感謝いたします。ありがとうございます。
試合内容としては、この1点差に何かもう一歩を感じました。『勝てた試合だったよね』とは言いたくなく、この1点の重さをしっかり考えて、次のリコーブラックラムズ東京戦までに修正して、勝ち進んでいきたいと思います。
本当に選手1人1人が伸びしろを実感していると思いますし、まだまだチームは強くなると思いますので、引き続き、応援の程よろしくお願いいたします」

──アイスタの雰囲気や芝の状況など、普段使用している環境と具体的にどのような違いがあったのか。

「試合会場に入る時に、盛り上がっているなというのはすごく感じましたし、ファンの方も楽しそうに見ている気がしました。僕は見ることができていないですが、ハーフタイムもビッグイベントがあったようで、見たかったなと思いました。僕たちの試合を通じて、またラグビーを見に行きたいと思っていただけたら嬉しいです。
芝の状況も、本当に素晴らしくて、スクラムも滑らず、しっかりスパイクも噛むし、本当に世界トップレベルのグラウンドじゃないかなと思いました」

──チームの成長を感じている部分やチームの強みになっていることについて。

「自分たちのスタイル、特にセットプレーはプライドや責任感を、出場する選手は持っています。試合までの1週間を通して、コーチと選手、選手同士、いろんなミーティングが行われていて、選手1人1人のナレッジであったり、理解度はすごく上がっていますし、グラウンド内のレベルアップもそうですが、グラウンド外もレベルアップしています。チームの雰囲気もいいですし、そのようなところも伸びしろかと思います」

──今後、ファン層を拡大していく上で必要なことはどんなことだと思うか。

「静岡県内はもちろんですが、日本全国に静岡ブルーレヴズを広げていきたいです。そして静岡から世界を魅了するチームになっていきたいと思っていますので、今日の試合をきっかけにラグビー面白いな、また来たいなと思ってくれる人がいたら、ぼくたちは嬉しいです。まだまだ強くなって、またここで試合をしたいと思います」

静岡ブルーレヴズのクワッガ・スミス選手(左)、サム・グリーン選手

静岡ブルーレヴズ
クワッガ・スミス選手

「この場所をホストスタジアムとして初めての試合ができたことを嬉しく思っています。チームもしっかりとファイトして、力を出し切って、いい試合を戦えたと思っています。ただ、最後終盤のところでトライを取られたところは残念ですが、自分たちのパフォーマンスにはとてもプライドを感じていますし、素晴らしいゲームをマネージできたと思っています」

──逆転トライを取ったシーン、最後にトライを取られたシーンで意識していたこと、チーム内で共有できていたことはどのようなことだったか。

「私たちがいつも心の中に置いて、すべての選手が思っていることは、自分たちのシステムを信じてプレーすること。それはアタックの時もディフェンスの時も同様です。後半開始直後に相手チームにトライされてしまい、あの時は少し気を抜いてしまっていたのかもしれないと思っています。ですが、自分たちの成し得たパフォーマンスを誇りに思っています」

静岡ブルーレヴズ
サム・グリーン選手

「自分たちの仲間のパフォーマンスをとても誇りに思っています。ホストゲームということで、応援に来てくださったファンの方の前で、しっかり盛り上げるようなゲームができたと思っています。ただ、最後トライを取られてしまったところは残念に思っています」

──相手のディフェンスに対して意識していたことやビッグゲインに繋がった要因について。

「今回のゲインに関しては、インサイドセンターのヴィリー(タヒトゥア選手)が自分にスペースを作ってくれたものだと思っています。相手のディフェンスがすごくヴィリーに集中してきていたので、そのようなスペースが空きました。ビッグゲインは自分自身で作り出すものではなくて、仲間の良いポジショニングがあってこそ、そのようなゲインが生まれると思っていますので、今回は本当に仲間がよいポジショニングをしてくれたと思っています」

──チームのよさを引き出すためにどのようなことを意識してプレーしているのか、また自分自身のどのようなところがよくなってきているのか。

「自分が言えることとしては、主要となる選手たち自身がすごく伸びてきたというところが全体の向上に繋がってきていると思います。ディフェンスでいうと、特にフロントラインのコネクションがよくなってきています。そのようなところで、本当に強い相手とも競っていけるような力がついてきたと感じています」

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