9月27日に開幕する「ジャパンラグビー リーグワン ライジング2025」は選手育成を目的とする新しい大会です。今回は、参加20チームを3つのエリアに分け、各チームがエリア内で異なるチームと2試合を行います。
(マッチスケジュール、出場メンバー、試合結果等はこちらをご覧ください)
ここでは中エリアの4チームについて、各チームの番記者による注目選手をご紹介していきます。
中エリア参加チーム
※チーム50音順
静岡ブルーレヴズ
細矢聖樹(SH)

早稲田大学を卒業して今年加入したスクラムハーフ。國學院栃木高校では、昨季の新人賞を獲得した北村瞬太郎の1年後輩で、再び大先輩とのポジション争いに挑む。大学4年次には公式戦全試合に先発して全国大学選手権大会で準優勝。リーグワンキャップはないが、今年JAPAN XVの一員として出場も果たした。チームトップクラスのスピードを備え、ハイテンポなボールさばきや自力での突破も武器で、静岡ブルーレヴズの攻撃を加速させる攻撃的スクラムハーフだ。
八木澤龍翔(HO)

昨年までロックを務めていたが、加入3年目の今季は長谷川慎アシスタントコーチの助言もあってフッカーに転向。188cmの大型フッカーとして、サイズを生かしたセットピースは、静岡ブルーレヴズを新たな攻撃スタイルに進化させる可能性を秘めている。彼自身も自らの可能性を信じて、日野剛志や作田駿介からもどん欲にアドバイスを求めながら、日々居残りでスローやスクラムの自主練習に励む。激戦区でポジションをつかみ取るために努力の日々を過ごしている。
(前島芳雄)
トヨタヴェルブリッツ
大籔洸太(WTB)
地元豊田市出身の2世選手。父・正光さんもトヨタ自動車で活躍し日本代表に選ばれた。スピードに乗ると止められない走力が武器。加入3年目でこれまでリーグワン出場経験はないが、暑さが厳しかった今年の夏も人一倍走り、筋トレをして自らを鍛え抜いてきた。「夏にパワーアップしたのは全部。筋トレも試合をイメージしてやってきた」と大籔。リーグワン初出場につながる試合としてこのリーグワンライジングに懸けている。
清水岳(PR)
5月にニュージーランドへラグビー留学。日々のトレーニングで5kg増量し一回り大きくなって帰ってきた。「ニュージランドのラグビーはとてもフィジカルで、フォワードとしても接点などですごく成長できたという実感がありますし、新しい武器も仕入れました」。貴重な経験を得たようだ。リーグワンライジングは若手や出場機会が少ない選手の成長を促す場ではあるものの「チームの初戦だし、勝利することに価値があるとみんなで話している」と、常に全力、ハードワークでチームの先頭に立つ。
(斎藤孝一)
豊田自動織機シャトルズ愛知
フリッツ・ヤンケタヴァナ(LO)

将来を嘱望される22歳の大型ロック。チーム内にそのポテンシャルを疑う者はいない。昨季はノンメンバーの立場からチームを支え、チームメートやコーチ陣から高い評価を得ると、第14節・花園近鉄ライナーズ戦でリーグワンデビュー。幼少期はバスケットボールやバレーボールなどさまざまなスポーツをプレーし、そのエッセンスをラグビーに取り入れたという。201cmの高さを生かしたラインアウトやリーダーシップを武器に、し烈なメンバー争いに挑む。
岡本泰斉(SH)

地元・愛知県東浦町出身のスクラムハーフ。小柄でも物怖じしないタックルが最大の特長で、キックやゲームメークの面もメキメキ成長中。勉強熱心でもあり、昨季の第14節・花園近鉄ライナーズ戦では世界的名手であるウィル・ゲニアの試合前ウォーミングアップを凝視していた。長年チームの中心だった藤原恵太がチームを離れた今季は、バラエティー豊かなスクラムハーフ陣の中で一際輝きを放つシーズンにしたい。目標はスタメン奪取だ。
(齋藤弦)
三重ホンダヒート
白坂佑太(FL)

防衛大学校から加入した異色の選手。並々ならぬ決意で今季に挑むルーキーは、三重ホンダヒートを「ファンとの関係も含めてとても熱いチーム」と語る。岐阜県で生まれ、愛知県の中部大学春日丘高校でラグビーに打ち込んだ。昨季、練習生として出場したトレーニングマッチはトヨタヴェルブリッツ戦であり、リーグワンライジングの初戦もトヨタヴェルブリッツが相手。何かと縁深い相手との対戦を前に「高校の大先輩である姫野和樹選手がいるチーム。なんとか勝ちたいです」と並々ならぬ情熱を燃やす。
中山竜太朗(FL)

「出場すれば1年ぶりの試合。不安よりも楽しみな気持ちが大きい」と、22歳の若きフランカーは話す。昨季途中に東海大学から加入したが、けがの影響で出場はゼロ。このオフには徹底的に自分の心と体に向き合ってきた。「準備はできています。監督やコーチの目に留まるチャンスなので、リーグワンライジングはとてもうれしい大会です」。新たなスタートに向け、中山のエンジンはすでに温まっている。
(籠信明)




























