2026.01.23[埼玉WK]“最初の20分”にすべてを懸けて。磨き上げたディフェンスで宿敵を迎え撃つ

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第6節(交流戦)
2026年1月24日(土)14:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場 (埼玉県)
埼玉パナソニックワイルドナイツ vs 東京サントリーサンゴリアス

埼玉パナソニックワイルドナイツ(D1 カンファレンスA)

埼玉パナソニックワイルドナイツのリアム・ミッチェル選手。ラインアウトで警戒すべき相手としてハリー・ホッキングス選手の名を挙げた

「東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)戦の週になると、みんなが元気になります」

そう語るのは、埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)のロック、リアム・ミッチェルだ。その高揚感は自然発生的なもので、意識せずとも練習の強度と集中力を引き上げていく。宿敵との一戦が持つ力を、ミッチェルは日常の変化として感じ取る。

このカードが特別であり続ける理由は明確だ。歴史と誇り、そしてスタイルが真正面からぶつかり合う。東京SGは“速さ”を武器に、試合の流れを一気にのみ込む力を持つ。「10分で3トライを取ってしまうこともある」。ミッチェルの言葉には、その破壊力を知る者ならではの実感がにじむ。だからこそ、彼が何度も口にするのが「最初の20分」だ。「ここで相手のペースを上回れなければ、すごく長い1日になる」。その危機感は、チーム全体に共有され、準備の一瞬一瞬に緊張感をもたらしている。

埼玉WKが積み上げてきた答えは、徹底したディフェンスにある。ラインアウトにおいても、練習配分はアタックとディフェンスが50対50。攻めるために守る、守るために攻める。その考え方が、セットピースにも貫かれている。試合に出ないノンメンバーが相手役となり、東京SGのシナリオやオプションを忠実に再現する。主力組はその中で判断を重ね、修正を重ねる。個の力ではなく、全員で守り、全員で耐える。その積み重ねが、チームの芯を太くしてきた。

ラインアウトにおいて最も警戒すべきは、東京SGのキーマン、ハリー・ホッキングスだろう。攻守両面で影響力を持つその存在を、ミッチェルは強いリスペクトとともに受け止める。「大事なのは、自分たちが一番いい準備をすること」。正しいオプションを選び、信頼するバックスへとボールをつなぐ。それが最善の対抗策だと信じている。

埼玉WKの組織ディフェンスと、東京SGの鋭いアタックが真正面からぶつかり合う究極の“ホコタテ対決”。リーグワン初代王者を決めた決勝カードでもある。その光景を、まだこのチームの一員ではなかったミッチェルは、ニュージーランドで見つめていた。そしていま、彼を突き動かすのは、まだ手にしていないタイトルへの渇望にある。加入後、2度の決勝で味わった敗北。「いまの夢は、このチームで優勝すること」。悔しさを闘志へと変え、最高の瞬間をつかみ取るための準備に、すべてを注ぐ。

(原田友莉子)

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