2026.02.12[埼玉WK]遠い先にある夢をつかむために。「判断力向上」のために積み重ねる「一つひとつ」

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第8節(交流戦)
2026年2月14日(土)14:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場 (埼玉県)
埼玉パナソニックワイルドナイツ vs トヨタヴェルブリッツ

埼玉パナソニックワイルドナイツ(D1 カンファレンスA)

「早い判断」と「早いコール」でプレーを動かす──埼玉パナソニックワイルドナイツの谷山隼大選手

ゲームを動かす判断力。埼玉パナソニックワイルドナイツの谷山隼大が、いま最も磨こうとしているのは「判断の質」だ。

筑波大学を卒業し、チームに加入したのは2024年度。昨季終盤にファーストキャップをつかむと、一気に存在感を高めた。しかし大学時代と比べれば、リーグワンの舞台はフィジカルの強度も展開のスピードも別次元。外国人選手も多く、わずかな迷いがプレーの遅れに直結する。その現実を肌で知ったからこそ、昨季終了後に「判断力の向上」を改善テーマに掲げた。

取り組んだのは、練習とレビューの徹底的な反復である。自分は正しくスペースを捉えられているか。あの場面で最善の選択は何だったのか。映像を見返し、グラウンドで試し、再び振り返る。そのサイクルを繰り返した。

強く意識しているのは、指示を待つだけの選手にならないことだ。「自分で判断し、周りとつながってプレーする」。そのために、味方へ自分の意図を伝え、仲間の考えにも耳を傾けた。コミュニケーションの質を高めることが、判断のスピードを引き上げると考えている。

なかでも大きな刺激を受けたのが、山沢拓也の存在だった。内側の司令塔に委ねるのではなく、より外側で状況を俯瞰できる選手が素早くサインを決め、発信すること。「早い判断」と「早いコール」でプレーを動かしてほしい、という彼の要求に向き合った。何度も映像を見返し、何度も問いを重ねる。山沢拓也やヴィンス・アソ、野口竜司らとの対話を通じて、発信する責任と手ごたえを少しずつつかんでいった。

今季開幕節で先発を果たし、前節のリコーブラックラムズ東京戦では初のフル出場。「先発する以上、毎試合フル出場するつもりで準備しています」と、雪中戦でも落ち着いた守備で勝利に貢献した。センターとウイングをこなす柔軟性も武器の一つ。次なる課題は、100%のパフォーマンスを継続して発揮することに定めた。

視線の先には、世界がある。7人制でのオリンピック、そして15人制でのラグビーワールドカップ出場。その夢を変えることはない。だが「まだそのレベルには達していない」と冷静に自己を見つめる。だからこそ、いまは自分の武器を出し切ること。成功体験を積み重ねること。その一つひとつの判断が世界との距離を縮めると信じ、谷山は今日もピッチに向かう。

(原田友莉子)

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