NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第9節
2026年3月28日(土)14:30 柏の葉公園総合競技場 (千葉県)
NECグリーンロケッツ東葛 vs 清水建設江東ブルーシャークス
NECグリーンロケッツ東葛(D2)
フランク・ロホーは、今季加入1年目にしてNECグリーンロケッツ東葛(以下、GR東葛)にとって不可欠な存在になりつつある。降雪の影響で3月22日に代替試合として行われた日本製鉄釜石シーウェイブス戦で、ロホーは2トライを決める出色のパフォーマンスを見せた。勝利に貢献する活躍だったのは間違いないが、ロホーの本質は別のところにある。
開幕から全試合に出場。しかもフランカーとロック、異なる役割を求められる二つのポジションを行き来しながら、安定したパフォーマンスを続けている。その背景にあるのが、ロホーの卓越した“ラグビーIQ”だ。
「特別にフィジカルやタレントが突出しているわけではないからこそ、知識で勝負したい」
そう語る彼は、試合を“全体”として捉える俯瞰の視点をもっている。アタックもディフェンスも一つの流れとして理解し、「周りの選手が良いプレーをしているときは、それを維持するために自分に何ができるか。逆に味方が良くないプレーをしているなら、流れを変えるために何をすべきか」と、刻々と戦況が変わる中で常に考え続けている。その思考は、ポジションの枠を軽々と超えていく。
もともとロックとしてキャリアをスタートさせながら、サイズ面の課題からルースフォワード(フォワード第3列)へ転向。その過程すら「楽しめた」と前向きに振り返る柔軟性もまた、彼の武器だ。「より選ばれるために柔軟であることは厭わない」という姿勢こそが、ロホーがGR東葛にとって“不可欠な存在”たるゆえんである。
さらに特筆すべきは、その勤勉さだ。ハードなリーグワンで全試合出場を続ける裏には、徹底したコンディション管理がある。リカバリー、食事、トレーニングの強度調整。加えて「エクストラでやることが武器になる」と語るように、必要とあれば自ら負荷を加えることも惜しまない。学ぶことが好きだという言葉は、プレーだけでなく日常の積み重ねにも表れている。
日本ラグビーへの適応もまた迅速だった。「日本のハードワークを好む文化が自分に合っている」と語るロホーは、環境の違いすら吸収し、自身の成長へと変えてきた。
派手な突破や一撃のインパクトだけがラグビーの醍醐味ではない。流れを読み、最適解を選び続ける知性と、積み重ねを怠らない勤勉さ。その両輪で、ロホーはチームに確かな推進力を与えている。数字では計り知れない活躍の裏には、常に“考え続ける男”の姿がある。
(鈴木潤)



























