NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第14節(リーグ戦)カンファレンスB
2026年4月4日(土)14:40 ヒマラヤスタジアム岐阜 (岐阜県)
トヨタヴェルブリッツ vs クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
トヨタヴェルブリッツ(D1)
ピンチとチャンスは表裏一体。その言葉を体現する状況にトヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)が直面している。
前節、チームの大黒柱である姫野和樹がアキレス腱のけがで無念の途中交替。さらに前々節に負傷した奥井章仁も含め、バックローにけが人が続出している。チームとしてはまさに非常事態だが、その状況を「チャンス」と前向きに捉える選手たちがいる。
今季初のメンバー入りを果たした小池隆成もその一人だ。フィジカルを生かしたボールキャリーと力強いタックルを武器とする26歳のフランカーは、控え組が出場する『MIRAI MATCH』で存在感を発揮してきたものの、層の厚い3列目に割って入ることはできなかった。それでも「選ばれるかどうかではなく、自分のパフォーマンスに集中してきた」と準備を怠らず、今回巡ってきたチャンスにも「やるべきことは変わらないし、『MIRAIメンバー』の代表として戦う意味を示したい」と、静かに闘志を燃やしている。
前節のあと、負傷した姫野から「頼むぞ」と声を掛けられたという山川一瑳は2年ぶりのベンチ入り。昨季は脳振盪の影響で思うようにプレーできず、競技を続けるかどうか悩んだ時期もあった。それでも「チームとして勝ちたい」という思いが勝り、体を張り続けてきた。「けが人が増えてもネガティブになる必要はない。『MIRAI』から上がってきた選手が活躍すれば、それはチームにとって大きなことだと思う」と力強く語る。
さらに、前節で先発した三木晧正もメンバー外の悔しさを味わってきた一人だ。第2節では7番を背負い高い評価を受けながらも、その後はメンバー外の試合が増えた。「複雑な感情だった」と振り返るが、チームの勝利のために何ができるかを考え、サポートに徹してきた。そして6試合ぶりの出場となった前節では、13人で戦う時間帯にディフェンスの中心として奮闘し存在感を示した。「『MIRAI』もリーグ戦も自分にとっては同じ。プレーできることに感謝し、流れを引き寄せたい」と自然体で臨む姿勢を崩さない。
苦境の中でこそ真価が問われる。ピッチに立てなかった悔しさを糧にした選手たちが、新たな力として台頭すれば、トヨタVにとってこの危機は単なる試練ではなく、チームの底力を引き出す契機となり得る『チャンス』になる。
(斎藤孝一)



























