2026.04.03[中国RR]「感謝を示せるのはグラウンドだけ」。巡ってきた大役に、副将はいつもより胸を張る

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第11節
2026年4月4日(土)14:30 Balcom BMW Stadium (広島県)
マツダスカイアクティブズ広島 vs 中国電力レッドレグリオンズ

中国電力レッドレグリオンズ(D3)

西川太郎主将が欠場。初めてゲームキャプテンを務めることになった中国電力レッドレグリオンズの青木智成副将(写真中央)

ミーティングでメンバーが発表された日、青木智成はいつも以上に落ち着きがない様子だった。今節の“広島ダービー”で今季初スタメンとなる青木が、リーグワンの舞台で初めてゲームキャプテンを務める。

「いつもと変わらないですよ。いや、変わるかな……。でも、変わらないって言っておかないと、周りが見えなくなる。とはいえ、僕に求められることは変わらないし、いつもどおりプレーしたいです」

中国電力レッドレグリオンズに加入して5年目のロックは普段おちゃらけた性格だが、グラウンドでは積極的に発言してリーダーシップを発揮してきた。その発信力を評価されて、今季からは副将に就任。けがで出遅れていたが、直近4試合はリザーブから出場していた。

今節は首位のマツダスカイアクティブズ広島とのダービーマッチ。今季2敗を喫しているライバルとの大一番だが、負傷者続出の厳しい状況の中で主将の西川太郎も欠場となった。試合に出続けてきた精神的支柱の代わりに大役を任されたのは青木。もちろんプレッシャーはある。

「僕は“緊張しい”なので不安ですね。急きょの先発でゲームキャプテンなので。ただ、けがしていたときもチームのために行動してきたし、コーチ陣も『青木なら』と信頼してくれていると思うので、不安のすぐ上にはうれしさがあります」

いまではチームから信頼を得ている27歳だが、かつては仕事と両立する慣れない環境の中でラグビーを辞めようと悩んでいた時期もあった。

「ラグビーに真剣に取り組んでいるつもりがそうではない瞬間もあったので、それが自分的にしんどかった。だったら大好きなラグビーを辞めざるを得ないと思うときがありました。ただ、そういったときに、ヘッドコーチ、チームの仲間、同期、いろいろな人が支えてくれたおかげで復活できました」

覚悟を決めて選んだ道の先に、恩返しの機会が強敵相手の大一番で巡ってきた。「感謝を示せる場所はグラウンドだけですし、楽しみにしてくれるファンの方や両親も含めて、支えてくれた人たちのために体現したいです」と気合いが入る。

「自分たちのラグビーをして勝つために、一人ひとりが責任をもって役割を実行するだけだと思います。しんどい状況ですけど、そこで誰がチームを前に出せるか。“それは青木”だと思います」

メンバー発表がされたミーティング後、ゲームキャプテンの元には次々とチームメートがやってきて声を掛けていた。

「ソワソワが僕の顔に出ているからかもしれないですけど、声を掛けてくれるのはやっぱりうれしいです。みんなも僕に寄り添って考えてくれるので、周りを頼りながらやっていきたいです」

巡ってきた大役だが、大切にしたいのは「気負い過ぎず、いつもどおりやること」。青木は感謝と覚悟を胸に抱いてチームの先頭に立つ。

「僕は僕なりのキャプテンシーを出したいです。僕は形から入るタイプなので、とりあえずいつもより胸を張って歩こうと思います」

(湊昂大)

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