2026.04.03[WG昭島]動き出す時計の針。遠回りを経て、たくましくなった男が再び、ピッチにその名を刻む

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第11節
2026年4月5日(日)13:00 久留米総合スポーツセンター陸上競技場 (福岡県)
ルリーロ福岡 vs クリタウォーターガッシュ昭島

クリタウォーターガッシュ昭島(D3)

クリタウォーターガッシュ昭島の右プロップ、細矢一颯(ほそやいっさ)選手。しばらくメンバーに選ばれなかったが、その期間を“強化”にフォーカスできたと前向きに捉え出場の機会をうかがってきた

今季開幕から2試合、クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)の右プロップとして先発出場を果たした細矢一颯。しかし、第2節を最後に以降はその名はメンバー表から姿を消した。理由は腰のコンディション不良。大きなけがではなかったものの、パフォーマンスを維持したまま戦い続けることは難しく、自ら一度立ち止まる決断を下した。

「離脱したくはなかったですけど、あのまま続けても自分のパフォーマンスが出せなかったので、トレーナーと相談して一旦外れることにしました」

2月上旬にはチームへ復帰。しかし、すぐに出場機会が巡ってきたわけではない。それでもこの期間を細矢は前向きに捉えていた。メンバー外という立場になったことで、“調整”ではなく“強化”にフォーカスできたからだ。

「メンバーに入っているとコンディションを考えながらの練習になりますが、外れている間は自分を追い込める。自分にフォーカスできた、いい時間だったと思います」

そして、迎えるルリーロ福岡(以下、LR福岡)戦で細矢が再びメンバー入りを果たした。LR福岡はリーグワンでのデビュー戦で対戦したチームであり、彼にとって特別な相手だ。

「あのときは本当に緊張していました。でも、グラウンドに立ったらすごく楽しくて、自分らしいプレーもできたと思います。今回もその自分らしさを意識して、全力で頑張りたいと思います」

入団2年目を迎え、フィジカル面の成長を確かに感じている。ボールキャリー、タックル、スクラムなどのコンタクト局面で、より強く、より前に出られる自信が芽生えている。その中でも自分の強みはディフェンスだ。「そこはほかの選手と比べても評価してもらえる部分」と自信を覗かせる。

「まずはセットピース。スクラムは絶対に重要になるので、そこでしっかり体現したいです」

目指すのは、現代ラグビーに求められる“動けるプロップ”。派手さよりも愚直に体を張り続け、その価値を示す。離脱という遠回りを経て、再び巡ってきたチャンス。デビューの記憶が刻まれた相手との一戦で、自らの名をもう一度ピッチに刻む。

(匂坂俊之)

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