NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第14節(リーグ戦)カンファレンスA
2026年4月4日(土)13:40 ベネックス総合運動公園 かきどまり陸上競技場 (長崎県)
三菱重工相模原ダイナボアーズ 41-45 静岡ブルーレヴズ
8連戦の最後に見せたチームの気概と底力。敗戦の中にも未来につながる光明はあった
三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)のブラッド・ウェバーは「追い風だと思ってキックを蹴っても、上空の風が地上ほど強くなかったのか、思うように飛ばなかったり、あるいは戻ってきたりしました。調整して慣れるのに少し時間が掛かりました」と振り返る。
前半、ウェバーはラックサイドから鮮やかなパスダミーで抜け出してトライを挙げるなど、持ち前のスキルで観客を魅了した。しかし、後半はその風が牙を剥く。後半26分と同28分にエリア獲得を狙ったキックがいずれもデッドボールラインを割ってしまう。
「風向きが変わったのか、思うような結果になりませんでした。相手を22mライン内に釘付けにして、外に蹴らせることで、自分たちがラインアウトから攻撃するチャンスを作ることを意図していましたが、相手の望む結果になってしまったのは非常に皮肉な結果でした」と唇をかんだ。
結果、両チーム合わせて12トライ、合計86得点が乱舞する壮絶な打ち合いとなった。
グレン・ディレーニー ヘッドコーチは、敗因の一つに規律の乱れを挙げた。前半は狙いどおりの展開でトライを量産したものの、後半の勝負どころでペナルティが重なり、静岡ブルーレヴズにスコアを積み上げられた。
それでも、指揮官が「誇りに思う」と強調したのは、最終盤に見せた選手たちの粘りだ。点差を広げられてもあきらめず、けがから復帰したウォルト・スティーンカンプを中心としたフォワード陣がドライビングモールで対抗。後半40分経過を告げるホーンが鳴ったあとのプレーでトライを奪い切り、7点差以内の敗戦によるボーナスポイントを獲得した。
「9週間の連戦の最後に、あのような気概を見せてくれた」と、疲弊したチームが見せた底力を称賛した。
激闘を終え、チームはようやくバイウィークに入る。リフレッシュを経た相模原DBがどんな姿を見せてくれるだろうか。この悔しさは、決して無駄にはならないはずだ。
(宮本隆介)
三菱重工相模原ダイナボアーズ
三菱重工相模原ダイナボアーズのグレン・ディレーニー ヘッドコーチ(右)、吉田杏キャプテン三菱重工相模原ダイナボアーズ
グレン・ディレーニー ヘッドコーチ
「こんにちは。負けてしまい、ちょっと残念です。前半はトライもたくさん取れて、良いプレーが出ていました。ただ、間違いも多かったです。われわれのディシプリンについては今日、少し問題がありました。ペナルティが多かったです。
後半は本当に風が強くて難しかったです。1、2回ほどチャンスもありましたが、最後のプレーは本当に良かったです。ボーナスポイントも取れました。その前の二つほどのチャンスで判断やスキルセットのミスがありましたが、選手たちは本当にハードワークしました。その点は誇りに思います。今日は非常に惜しい試合でした」
──後半は非常に厳しい風のコンディションでしたが、ハーフタイムにはどのようなゲームプランを伝えたのでしょうか。また、その点について選手たちの遂行力はどうだったでしょうか。
「選手たちはよく実行してくれました。非常に難しい状況でした。風が渦巻いていて、パスを回そうとしても風に流されてしまうため、多くのフェーズを重ねるのが困難でした。そこで、私たちのプランとしてドライビングモールを多用することにしました。けがから復帰したウォルト・スティーンカンプも加わり、後半は強力なフォワード陣がうまく機能しました。
後半には二つの大きな場面がありました。静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)が50-22を決めた場面と、ブラッド・ウェバーのキックが惜しくもデッドボールラインを割った場面です。これらも風の影響があったと思いますが、勝負は本当に僅差でした。しかし、最後にボーナスポイントをもぎ取った選手たちの粘り強さとエネルギーには、非常に誇りを感じています。この9週間の連戦の最後に、あのような気概を見せてくれた彼らを誇りに思います」
三菱重工相模原ダイナボアーズ
吉田杏キャプテン
「前半はトライがたくさん取れて、自分たちがやりたいプランどおり、あるいはそれ以上のことができたと思います。後半は我慢の時間がすごく長くて、自分たちの規律の部分が乱れ、相手に多くチャンスを作らせてスコアを積み上げられてしまったシーンが多かったです。規律の部分をしっかり修正して、バイウィークを挟んでまた次に良い準備をしたいと思います」
──8連戦を戦ってみて、体の疲れや精神的な影響などはありましたか。
「正直、これほど長い連戦は初めてでした。疲労を感じていないと言えば嘘になります。チーム内でもけが人が出たり、コンディションが優れない選手もいたりと難しい状況でしたが、チームの総力として8連戦を戦い抜けたことは、チームとしてもプラスに捉えています。自分たちでコントロールできない部分もありましたが、言い訳にせず、次のブロックに良い状態で臨みたいです。
肉体的にも精神的にも、良い結果が出ていればまた違ったかもしれませんが、すべてが蓄積されていると感じます。今週で一旦、区切りをつけ、来週からのバイウィークでフレッシュな状態に戻したいです」
静岡ブルーレヴズ
静岡ブルーレヴズの藤井雄一郎監督(右)、クワッガ・スミス キャプテン静岡ブルーレヴズ
藤井雄一郎監督
「勝つことは非常に大事で、(ボーナス)ポイントも本当は取りたかったのですが、最後にこちらのミスでバタバタしてしまいました。ただ、勝ち切れたことをポジティブに捉えて、ここから一つずつチャレンジしていきたいと思っています」
──後半は風上だったので、より有利になるかと思ったのですが、いかがでしたか。
「(風下の)前半はプレッシャーを受けるだろうと予想していましたが、しっかり手の届く範囲のスコアで終えることができました。後半はしっかりとテリトリー(陣地)を取って、敵陣で仕留めていくというプランで、実際にトライもたくさん取れました。ただ、もう少し丁寧にやらなければいけない場面もありましたので、そこはこれから修正していきたいと考えています」
静岡ブルーレヴズ
クワッガ・スミス キャプテン
「勝利できて本当にうれしいです。しかし、自分たちはもっと良いプレーができたはずですし、多くのチャンスを逃してしまったというフラストレーションもあります。少し休みを挟んでから、その課題に取り組む必要があります。トップチームに勝つためには、ああいったチャンスを確実にモノにしなければなりません」



























