NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第14節(リーグ戦)カンファレンスB
2026年4月5日(日)13:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
リコーブラックラムズ東京 19-40 コベルコ神戸スティーラーズ
伝播する“信じる力”。世田谷の街でも⋯⋯
リーグワン2025-26の戦いも、いよいよ終盤戦へ。リコーブラックラムズ東京は、第14節・コベルコ神戸スティーラーズ戦で敗れたものの、残り4節の段階で8勝6敗の5位。初のプレーオフトーナメント進出に向けて突き進んでいる。
昨季は6勝12敗で7位。2季前は3勝13敗で10位と低迷し、入替戦も経験したチームは、いかにして右肩上がりの成長を見せてきたのか。この問いを受けたキャプテン、TJ・ペレナラは、「ビリーブ! 信じる力です」と力強く答えた。
「選手個々の成長、ストラクチャーの構築などももちろんあります。ただ、それ以上に、自分たち自身を信じることができている。だからこそ、試合で厳しい局面になっても耐えることができる。そして、そういった厳しいゲームに勝ち切ることで、さらに“信じる力”が強くなる。そこが昨季までとの一番の違いです」
その“信じる力”は、どこから生まれたのか。ペレナラは、迷わずコーチ陣の存在を挙げる。
「プレシーズンで生まれた“信じる力”。月曜から金曜のトレーニングで積み上げた“信じる力”。それらはコーチングスタッフが積み上げてくれたものです。間違ったことをすれば厳しく指摘し、正しいプレーは褒めてくれる。その積み重ねが、チームの土台になっています」
この話を聞いたタンバイ・マットソン ヘッドコーチは、「選手たちがよくプレーしていますし、チームとしてどこを目指すのかの部分では、リーダーグループがすごく連携してくれています」と評価する。では、リーダーグループの一人、『ミスターブラックラムズ』松橋周平はどう考えるのか。
「何をすべきか、なぜそのプレーをするのか。コーチ陣が一つひとつ説明してくれるからこそ、信じることができる。そして、僕たちリーダーグループが体現することで、自然と勝ちにつながっていく。プレッシャーが掛かる試合でも勝てたときは、リーダー陣がしっかりリードできた証拠です。僕たちがゲームプランをしっかり理解することで、チーム全体が同じ絵を見ることができ、遂行力も高まるからです」
その“信じる力”はファンにも伝播する。この日も秩父宮ラグビー場では大きな声援が響き渡り、拠点を置く世田谷の街でも、チームへの関心は確実に高まっている。「世田谷を歩いていても、声を掛けられることが増えてきました」と語る選手たちの表情は、どこか誇らしげだった。
(オグマナオト)
リコーブラックラムズ東京
リコーブラックラムズ東京のタンバイ・マットソン ヘッドコーチ(左)、TJ・ペレナラ キャプテンリコーブラックラムズ東京
タンバイ・マットソン ヘッドコーチ
「ここ数週間は自分たちをトップ4のチームと比較し、プレーオフトーナメントを目指せるチームになるために、自分たちのレベル・力をどう測るべきか、日々意識しています。その意味で、今日はいい学びになった試合でした。
今日の試合は、いいスタートを切ることができませんでした。そんな時間帯があれば、相手はしっかり罰を与えてきます。それはスコアボードにもしっかり反映されていると思います。やはりいいチーム相手に、いいスタートを切らせてはいけない。コーチ、サポートスタッフとしては、もうちょっといいスタートを切れる方法にフォーカスしていきます。ただ、後半は自分たちの強みも少しずつ見え始め、相手のスコアを止めることができたのかなと。その部分は今日の試合の中でポジティブだった部分です」
──いいスタートを切るためには必要なことは何でしょうか?
「いいチームを相手にする際は、チャンスが回ってきたときにしっかりそれを決め切る力が必要です。また、ブレイクダウンでプレッシャーを掛けられてしまうので、フィジカリティーの部分も重要です。われわれは、いいボールをハーフに出してあげる、という点では自信があります。ただ、今日はそこでやられてしまった。あとはセットピース、中でもラインアウトですね。今日は22m内で何回か失敗してしまったので……。
こう言葉を並べると簡単そうに聞こえますが、上に行けば行くほど、3%でも足りないと、結果は変わってきます。そこが、クラブとしてトップを目指す上でチャレンジすべき部分です。今日は本当にいい学びがあったと思います」
リコーブラックラムズ東京
TJ・ペレナラ キャプテン
「コベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)さんは、すごくいいラグビーチームです。その神戸Sらしく、いいスタートを切られてしまいました。やはり、一度動き出すと止めるのは難しい相手です。対して、自分たちはいいスタートが切れなかった。ハーフタイムまではいいラグビーができず、得点差も生まれました。ただ、自分たちの強みをしっかり出してプレーできれば戦えることは分かっていたので、後半はプレッシャーのコントロールをしっかりできたかなと思います。逆転はできませんでしたが後半の戦い方は良かったです。トップチーム相手にこういうスタートを切っているようでは勝てない、ということですね」
コベルコ神戸スティーラーズ
コベルコ神戸スティーラーズのデイブ・レニー ディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ(左)、アーディ・サベア ゲームキャプテンコベルコ神戸スティーラーズ
デイブ・レニー ディレクターオブラグビー/ヘッドコーチ
「リコーブラックラムズ東京さんは本当に素晴らしいチームでした。ここ最近の試合を見ても、どのチームに対しても激しい試合をしていますし、今日の試合も同様でした。
前半に関しては自分たちがポゼッションを維持できているときは、いい内容が多かったです。ただ、試合全体を見た場合、ディフェンスの時間があまりにも長かった。テリトリー占有率に関しても30%以下だったと思います。ポゼッションの割合も少なかった。この部分はしっかり振り返らなければいけない部分です。このテリトリーとポゼッションの悪さを考慮した上で、ディフェンスの部分ではしっかりとレベルを一段上げることができたと思います。
いくつかのペナルティに関しては、明らかに自分たちに問題がありました。しっかり自分たちの規律の部分を修正しなければなりません。ペナルティによって自分たちが追い込まれる状況にもなりましたが、ディフェンスで粘り強く戦った結果、勝ち切ることができたことがよかった点です」
──バイウィークを挟んで、レギュラーシーズンは残り4試合です。どのようにチームを修正して残り4試合に臨みたいですか?
「まずは来週、バイウィークでメンタル面・フィジカル面をしっかりリフレッシュしたいと思います。最後の4週で意識したいことは、プレーオフトーナメントに向かう上で、どれだけチームの流れ、モメンタムを高めていけるか。カンファレンス的に見ても、残り4試合はタフな相手との対戦が続きます。昨日も(次節戦う)トヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)さんがクボタスピアーズ船橋・東京ベイさん相手に素晴らしいラグビーを展開しました。トヨタVさんもプレーオフトーナメント進出を狙える位置に付けていて、チーム力が高まっています。まずはその相手にどう戦うか、全力で準備して臨みたいと思います」
コベルコ神戸スティーラーズ
アーディ・サベア ゲームキャプテン
「試合全体をとおしてペナルティが多くなってしまいましたが、試合の序盤はしっかり丁寧にプレーすることができました。規律の部分は、自分たちでコントロールできる内容だと思っています。リーダーとして、プレッシャーや状況に対してどれだけ対応力を出せるか、という部分を重視してプレーしました。ただ、もっと個人としてボールを持つべきだったなと思います」



























